ToDo リストを無視し続けているなら、問題はリストではありません。リマインダーは、何日も前に、別の条件のもとで選んだ時刻に鳴っています。その直し方。
ToDo リストを無視し続けているなら、あなたが抱えているのは、たぶん書き留める側の問題ではありません。届け方の問題です。
「ToDo リストを無視しない方法」の助言の多くは、ここを外します。正しいアプリ、正しいやり方、正しいノートさえ見つかれば、リストは動き出す、という前提だからです。だから人は、Todoist、Notion、Things、Apple のリマインダー、バレットジャーナル、リーガルパッド、ホワイトボードと巡って、また Todoist に戻ります。その巡回に覚えがあるなら、 タスク管理が嫌いな人のためのタスク管理について書きました。詰まっている場所がリスト自体であることは、めったにありません。壊れているのは、「リストがある」と「リストの何かをやっている」のあいだの層です。
タスク管理の流れを、2つの仕事に分けて考えると分かりやすくなります。
仕事その1:書き留めること。 頭の中にタスクがあります。それを外に出して、信用できる場所に置き、頭が反復するのをやめられるようにします。ここは、どのアプリも得意です。Todoist を開いて「サラに確認する」と打つ。終わり。3秒です。 ツァイガルニク効果、つまり終わっていないタスクが心の緊張を生むという考え方が、書き留めるだけで楽になる理由を説明します。
仕事その2:実行すること。 そのタスクを、ありうる瞬間に実際にやる必要があります。ここを、まともに扱えるアプリはほとんどありません。リストはただそこにあります。通知は、タスクを置いたときに選んだ時刻に鳴ります。その時刻が使えるかどうかは関係ありません。あなたはスヌーズを押します。同じことの繰り返しです。 タスク管理アプリが効かない理由 では、これがなぜどこでも同じ壊れ方をするのかを、さらに掘り下げています。
人が乗り換えていくアプリは、仕事その1に合わせて磨かれています。多くの人が抱えている問題は、仕事その2のほうにあります。だれかが ToDo リストが「効かない」と言うとき、たいていは、やる気の保管庫としては優秀で、行動の出どころとしては貧しい、という意味です。
これを見るいい方法は、調子の悪い日に、標準的なリマインダーがどうふるまうかを見ることです。
「自動車保険を更新する」を火曜の10時に置きました。火曜の10時、あなたは急に入った仕事の通話中です。リマインダーが鳴ります。ちらっと見ます。消します。アプリにとって、このタスクは今日はもう終わりです。実際に更新したかどうかに関係なく、リマインダーは役目を果たし、あなたが置き直すまで待ちます。
これが月に100件のタスクで起きると、やるつもりでやらなかったことが、じわじわたまるリストができます。あなたがだらしないからではありません。届け方の仕組みが、何日も前に別の条件で選んだ時刻に一度だけ割り込んで、そこであきらめるからです。
具体的な壊れ方をいくつか。
固定時刻のリマインダーは、空いていることを前提にする。 タスクを置いたとき、あなたは10時を選びました。今日の10時が本当にいい瞬間かどうかは別の問いで、過去のあなたには、それに答える材料がありませんでした。
払いのけを、完了として扱う。 リマインダーを払いのけると、たいていのアプリは片づいたものと見なします。やりかけのことに戻るためにスワイプしただけでも同じです。仕組みの側に、「終わった」と「今じゃない」を区別する手立てがありません。
スヌーズは応急手当。 払いのけを完了と見なすのが一方の極なら、スヌーズはもう一方の極です。リマインダーを15分先へ押しやり、15分後にも同じ状況です。まだ忙しい、まだ良い瞬間ではない、スワイプ。スヌーズは解決ではありません。失敗をゆっくりにする仕掛けです。
状況を見た強め方がない。 本当に急ぐタスクに対して、たいていのアプリが用意している強め方は、最初とまったく同じ通知をもう一度出すことだけです。最初の通知を無視した頭は、2つめも無視します。 どうしても落とせないタスクには、 やるまで消えないリマインダーがほしくなります。
直し方は、きれいなリストでも、凝った仕組みでもありません。届け方の層が、こうなっていることです。
時刻を自分で選ぶ。 タスクを書き留めると、アプリは、あなたが実際に動けそうな時刻を考えます。あなたが10時を選ぶ必要はありません。まともな時刻を選んでくれること、そして最初の読みが外れたら直してくれることを信じます。これが 状況を見るリマインダー の中心にある働きです。
鳴らす前に確かめる。 リマインダーを送る前に、その日について分かっていることを見ます。カレンダーが会議中だと言っている? 待ちます。真夜中? 明日の朝にします。複雑な話ではないのに、これを実際にやっているリマインダーアプリは、ほとんどありません。
払いのけを手がかりとして扱う。 リマインダーが払いのけられたら、仕組みは「瞬間が悪かったのでは」と自分に問い、別の瞬間を試します。3回続けて払いのけられたのは、通知を強めろという合図ではなく、そのタスクは別の日を求めている、という合図です。
古くなったタスクを、そっと落とす。 10日動きのないままリストにあるタスクは、たぶんこの先も起きません。いい届け方の層なら、静かに脇へ置くか、まだやりたいかをはっきり尋ねます。期限切れのバッジは答えではありません。あれはただの罪悪感の計器です。
自分の音量に上限を置く。 1日にタスクごと数件を超えたら、それはもう助けではありません。小言です。いい仕組みは、それ以上積むことを拒みます。通知を足すほど、やる見込みは上がるどころか下がると分かっているからです。
こういう仕組みを使うには、いくらか主導権を手放す必要があります。具体的には、リマインダーの正確な時刻を自分で選ぶ主導権です。小さなことに聞こえますが、実際には効いてきます。
状況を見るリマインダーの仕組みを使う最初の1週間は、変な感じがします。あなたは「15時に知らせて」と打ちたいのに、仕組みは「今日の午後」と打ってほしがります。何時何分に鳴るのかを見たいのに、仕組みは「今日のあとで、たぶん会議のかたまりが終わるころ」のような書き方を好みます。
見返りが出るのは数週間後です。悪い瞬間に届かなくなったから、リマインダーをスヌーズしなくなっている、と気づきます。リストは変わっていません。変わったのは、あなたがリストを見る瞬間です。 それでも、時刻の合ったリマインダーで動き出せないなら、問題は届け方より上流にあります。 なぜやり切れないのかについては、別に書きました。
念のために書くと、リスト自体が本当に足を引っぱっている場合もあります。
タスクが多すぎる。 動いているリストに200件あるなら、世界中のどんな届け方の層でも救えません。どうやっても185件は無視します。そのリストには、思い切った剪定が要ります。近いうちに現実的にやらないものを(先送りではなく)削除する週ごとの見直しのほうが、また新しいタグの体系より役に立ちます。
タスクが、動けないほどあいまい。 「お金を何とかする」はタスクではありません。「Spotify のファミリープランを解約する」はタスクです。書き留め方の質が、実行の質を決めます。タスクの形をした願望の一覧は、リマインダーがどれだけ賢くなっても実行されません。
仕組みを信用していない。 リストが全体像だと本当に思えていないなら、頭は裏で残りのことを回し続け、仕組みに頼る気持ちは削られていきます。これは直すのに時間のかかる種類の問題です。本当に全部を入れること、そして、合う瞬間に出してくれると本当に信じること。その両方が要ります。
Nudge は、まず届け方の層で、リストはその次です。書き留める側は、あえて最小限にしてあります。普通の言葉で入れるだけ。優先度の欄も、タグ付けもありません。力をかけているのは、リマインダーがいつ、どう現れるかのほうです。スケジューラーは、カレンダーとあなたの反応の傾向から瞬間を選びます。外したら、そう伝えてください。一度置き直せば、次の試みの組み立てが変わります。
リストはちゃんとあります。足したものは全部見られます。それでもアプリは、力の大半を真ん中の層に使います。「あなたはこれをやりたいと言いました。試すのに無理がないのは、このあたりです」という層です。私たちが試したほかのタスク管理アプリでは、どれもここが壊れていました。そして、いちばん正しく作りたかったのも、ここです。
問題はあなたのリストではありません。問題は、「リストがある」と「リストのことをやった」のあいだの空白を、あなたの一日を何も知らない1987年ごろの通知の考え方が受け持っていることです。その層を直せば、リストは動き出します。その層に手を付けなければ、どんなリストも、助けになっている感じはしません。
Nudge は、リマインダーの時刻を代わりに選びます。あなたがスケジューラー役をやらずに済むように。iPhone とウェブで無料。あわせて、 タスク管理アプリが効かない理由 と ちょうどいい時刻に声をかけることの科学もどうぞ。